書感:50歳を過ぎても体脂肪率10%の名医が教える内臓脂肪を落とす最強メソッド(プチ糖質制限+プチ運動=内臓脂肪減)

書籍「50歳を過ぎても体脂肪率10%の名医が教える内臓脂肪を落とす最強メソッド」を読みました。先週に引き続き、内臓脂肪本です。 

 

自分自身も太っていた状態から痩せた経験、そして、医師として多くの患者の減量を指導する中で培ってきたノウハウをまとめた書籍です。非常に読みやすく書かれている上に、メソッド自体も実践しやすさ、継続しやすさを重視して作られているのが特徴です。

書籍の構成としては、他の類似の書籍と同様に、まず初めに内臓脂肪とは何か? どうして&どれだけ怖いのか? 等が語られます。続いて、実際のダイエット法である「池谷式メソッド」が説明されます。最後に、著者自身の経験談が書かれて締められています(ダイエットの経験だけではなく、太った際の経緯なども書かれています)。

 

で、本書のメインである「池谷式メソッド」は、「ラクラク、簡単、続けやすい」ことが強調されています。
池谷氏曰く、内臓脂肪だけをピンポイントで減らす方法はないので、やるべきことは「ダイエット」に尽きる。でも、そのダイエットができていれば、「お腹ぽっこり」の内臓脂肪過剰な状態にはならないわけで、「意志が弱い人、ダイエットに何回も失敗してきたという人でも大丈夫」なようにまとめたから「最強のメソッド」と言って良いのだと主張されています。

 

そして、「池谷式メソッド」の特徴として、以下の事項を挙げています。

  • コンビニで調達OK!
  • 甘いものもOK!
  • お酒もOK!
  • 飲み会、会食もOK!
  • しっかり食べてお腹も満足!
  • つらい運動は一切不要!
  • 日常生活のちょっとのコツでやせられる!

 

まるで夢のような(怪しい?)ダイエット法に見えますが、お菓子を無制限に食べて食べてOKとか、好きなものを好きなだけ食べてよいということではありません。制限の仕方を工夫することで、ダイエットで一番大切な「続けられること」と「習慣にできること」を重視した方法になっているということです。
ハードなダイエット法は長続きせず、リバウンドしやすいので、続けても苦にならない様に工夫されているということになります。
実際に内容を読むと、それなりに生活習慣を変えないといけないし、何より習慣化しないといけないので、言うほど「ラクラク」でもない様に思えますが、継続しやすいようによく考えられた方法ではあると思います。

 

「池谷式メソッド」の中身は、1.プチ糖質制限、2.ゾンビ体操、3.生活習慣化の3本柱で構成されています。
比率は、1.のプチ糖質制限(食事制限)で9割、2.のゾンビ体操(運動習慣)で1割のダイエット。3.は両者を継続させるためのノウハウというかTips集でした。

 

まず1.のプチ糖質制限ですが、現代人の肥満のほとんどが「糖質のとりすぎ」によって引き起こされているので、最も効率が良いダイエット法が「糖質制限」であり、「血糖値を急上昇させない食べ方」となります。
完全に、または、ほとんど主食を抜く厳しい糖質制限ではなく、1日トータルの糖質をこれまでの半分にすることを目指すとしています。その具体的な作戦として、朝食のみ主食抜きにする、かわりに、たんぱく質やビタミン・ミネラル、食物繊維を取るようにして、1回の食事量はあまり減らさない様にする。
それ以外にも食事の順番やどの様な食品が良いか、飲み会や会食があった時のリセットの仕方など、具体的なアドバイスが並んでいますが、基本は上記の事項になります。

 

次に、2.のゾンビ体操ですが、これは池谷氏が考えた、運動習慣がない、または、苦手な人向けのお手軽エクササイズです。なかなか運動が続かない患者さんと向き合い試行錯誤する中で編み出した1セット5分以内でその場でできる有酸素運動です。1日3セット実施すれば「30分のウォーキング」に相当する「究極のエクササイズ」と自画自賛されています。実際にやってみて、自宅で場所を取らずに実践できるのは良いことかと思いました。具体的な方法は、書籍を見ていただくか、YouTubeでも公開されている(“池谷式” ”ゾンビ体操”で検索すると見つかると思います)ので、そちらを見てみてください。

 

最後に、3.の生活習慣化ですが、毎日鏡を見る、毎日体重を測る、最初はちょっとの我慢から始める、などのTipsが14個書かれています。中には生活習慣化のTipsというより、隙間時間でできるエクササイズ法なども混ざっていますが、まぁ、そこも含めて、如何に日常の生活の中で少しでも運動量を増やした状態を継続するか? 食習慣を変化させ定着させるか? ということを考えて書かれていると思います。


私自身がダイエットに取り組み中で、少しでも良い方法があれば取り入れていこうと思っている状況なので、本書に書かれていることも実践できるところは実践していきたいと思います(食事などは家族の理解と協力も必要なので、どこまでできるか?と言うのはありますが)。

ともあれ、実践のしやすさと継続のしやすさを重視した現実的なダイエット法が書かれているので、これからダイエットに挑戦しよう、過去にトライして失敗したと言う人は、本書を読んでみてはいかがでしょうか?