書感:LIMITLESS 超加速学習 - 人生を変える「学び方」の授業(さぁ、俺たちの真の力を解放しよう!)

書籍『LIMITLESS 超加速学習』を読みました。

 

本書は、自身の限界を超えるための「学び方」を学ぶための書籍です。

著者自身が幼いころに頭部を打つアクシデントにより学習に苦労するよう(学習障害状態?)になり、その状態から抜け出した経験をベースに開発してきた「学び方」を解説した書籍です。

特に、「世の中の偉人たちと同じような凄いことを成し遂げる能力なんか自分にはない、自分には無理だ」と思っている人たち、もしくは、もっと小さいことでも「自分にはできない」、「何回やってもできなかった」と、自分自身の限界(リミット)を感じている人向けの書籍となっています。

誰もがそのリミットを取っ払って、今の自分ができると思っているレベルを超えて進歩する為のノウハウを学ぶことができます。

 

著者は、次の3つのMを手放すことができれば、自分自身のリミットを軽々と超えて進歩することができると説きます。

  • マインドセットのリミット:自分自身に、また自分の能力や価値や可能性に高い期待を抱けない
  • モチベーションのリミット:意欲か目的化エネルギーが足りないので行動を起こせない
  • メソッドのリミット:望む成果を得るための効果的な手段を教わっていない、または実践していない

 

これらのリミットから解放されれば、リミットレスな理想の人生に近づける・・・と。(こう書くとなんか怪しいけど)

 

では、各リミットについて、抜粋して紹介したいと思います。

 

まず、マインドセットのリミットについてですが、「内なる声に支配されるな」の一節にとても共感しました。

自己を制限する固定観念は、その人のセルフトークによく現れる。セルフトークとは、自分がうまくできることや、できるようになろうとしていることではなく、できないと思い込んでいることにフォーカスする内心の会話のことだ。・・・中略・・・「内なる声は、あなたを捌き、疑い、見くびり、能力が足りないと言い続けます。否定的で傷つくことも言います。」・・・中略・・・「内なる批判は無害ではありません。あなたの中に棲みついて、あなたを制限し、本当に望んでいる人生を追求するのを妨害します。心の安らぎや感情の安定も奪い、長く放置すると、うつや不安などの深刻な精神衛生上の問題を引き起こすおそれもあるのです」

 

私自身は自己評価が低く、よく内なる声に批判され責めさいなまれたりしているのですが、確かに害悪があるよなー、と実感しています。

この内なる声を打破し、乗り越えるためのステップとして、以下のキーポイントが書かれています。

  1. 固定観念の存在に気づく:自分自身を批判する声に気づいたら、それに注意を払う
  2. 根拠を確かめる:その声の根拠となる事実がどのくらいあったか、また、その結果がどうだったかを確かめる(根拠と逆だったことがなかったか、その結果は自分が恐れるほど酷いことだったかも)
  3. 新しい信念を作る:2で確認した事実の中からポジティブな側面を切り取った新しい信念を作る(例えば、「自分はいつも肝心な時に力を出せない」と思っていたが、事実を確認したら、プレッシャーがかかると緊張してときどきミスをするが、本当に失敗だったのはほんの数回で、実際には「土壇場でヒットを放った」ときもあった場合、新しい信念は「最も重要な場面で10割ヒットを打てる人はいない」が「プレッシャーが最高潮の時に何度か最高のパフォーマンスを発揮できたことは誇っていい」となる。)

 

 

続いて、モチベーションのリミットについてですが、こう書かれています。

よく「モチベーションが湧かない」と言う。モチベーションは湧いたり湧かなかったりするものではない。

「やるかやらないか」である。

モチベーションはプロセスだ。そして戦略でもあるので、自分で制御できる。

正しい手順を踏めば、だれでも確実に生み出せるのだ。

 

そして、モチベーションの公式を示しています。

モチベーション=目的×エネルギー×S3(Small Simple Step:小さく簡単なステップ)

ここで一番重要なのは、やろうとしていることの目的=「なぜ」それをやるのかが明確か、心の底から納得がいっているか、です。ここが明らかになれば、やらないことも明確になります。

でも、多くの場合、この「なぜ」が腹落ちしていないから、強いモチベーションもないし、物事の優先順位が付かず、大して重要ではないことに時間を費やしてしまったりするのです。。。(反省・・・)

 

 

最後に、メソッドのリミットですが、集中力の高め方、記憶のテクニック、速読法、など実践的なテクニックが並んでいます。

著者曰く、時代遅れの教育システムである学校では、「何を学ぶか、何を考えるか、何を覚えるかを教わるが、どう学ぶか、どう考えるか、どう覚えるかを扱う授業はあったとしてもとても少ない」と言います。

確かに、いまは様々な教育法が研究され、アクティブラーニングなんかも実践し始めたりしていますが、基本的には、先生が教科書に沿ってポイントを説明し、生徒や学生は、理解したり記憶したりというのが基本かと思います。もっとも根本的な「学び方の基本」である考え方や覚え方を教えることはほとんどないのではないでしょうか。

ましてや、集中する方法なんて習った記憶がない。。。

 

ともあれ、このパートで扱われているテクニックですが、こんなに簡単に実践できる方法を教えているのを見たことが無かったので、結構衝撃的でした。

例えば、記憶のテクニックで、例題として“消火栓、風船、電池、樽、板、ダイヤモンド、騎士、雄牛、歯磨き粉、看板”という単語の羅列を、30秒以内に順番通りに覚えなさいというのが出て来るのですが、普通にやったら無理ですよね。。。

ところが、本書にある方法を使ったら簡単に覚えられた上に、一日経っても忘れず思い出せるんです!

これにはホントに驚きました。(気になった人は、ぜひ本書を読んでみてください)

 

また、速読法についても書かれていますが、こちらも試してみたらすぐに1分間で1300文字以上のペースで読めるようになりました(日本語の場合は、1分間で400~600字くらいが平均的な読書スピードだそうです)。

 

これらのテクニックは筋肉と一緒で練習してないとすぐに衰えるようですが、ちょっとトレーニングしただけでこんなにも簡単に能力を引き出せることを実感できたのは、なかなかに衝撃的でした。

もちろん、1つ1つのテクニックはどんなシチュエーションにも使える万能テクニックではないので、適材適所での使い分けや、自分のシチュエーションにあった応用とかは必要になりそう(例えば、英単語の発音方法を覚えるのに、上述のテクニックをそのまま使うのは難しそう)ですが、使える所だけ使うだけでもかなり効果がありそうです。

 


ともあれ、本書で一貫して説かれる重要なメッセージは、(文字通りの意味で)誰でもいまの限界を超えて進歩できるということでしょうか。

もちろん一晩でいきなりスーパーな力が身につくことは無いので、こつこつ努力を続ける必要はあるのですが、それを可能にする実践的なテクニックが書かれているのが、本書の素晴らしいところです。個々のテクニックは、1つ1つは一部を除いてそれほど劇的でもないのですが、逆を言うと、誰でも実践できるテクニックばかりです。

 

なので、本書に従って愚直に実践をしたら(なかなかモチベーションが続かないという人も大丈夫。モチベーションを引き出すためのテクニックも書かれています)、大きく進歩できる様になること間違いなしです。

 

さぁ、皆さんも自分で作ったリミットを突破し、リミットレスな世界へ旅立ちましょう!(なんだこれ?)

 


と言うわけで、前回の更新から非常に間が空いてしまいましたが、止めた訳ではないので、気長にお待ちいただければと思います。


ではまた。