書感:超雑談力(中身なんてなくて良い、でも会話を続けるためのテクニックは必要なのよね)

書籍『人づきあいがラクになる 誰とでも信頼関係が築ける - 超雑談力』を読みました。

 

 

本書は、

「雑談」って、難しくないですか?

から始まる雑談のHow to本です。

 

続いて、

・何を話せばいいかわからない
・沈黙が気まずい
・とにかく話が弾まない、続かない
・初対面の人だと特に緊張する

仮にうまく話せたとしても、

・薄っぺらい会話ばかりで疲れる
・いつ終わりにしていいかわからない
・気を使うので疲れる
・結局、その場限りの関係で終わる

なんてことになりがちですよね?

と続きます。分かります。私も「雑談」、超苦手です。

 

あ、ちなみに、ここでの「雑談」の相手は以下のようなお相手です。

・初対面の人に、ぎこちなく自己紹介
・1回か2回会っただけの人と、適当に話を合わせなきゃいけない
・上司や取引先の偉い人に、下手なことを話せない
・義理の両親・親戚に、「ははは」と愛想笑いを続ける
・ママ友・パパ友から、どうでもいい話を延々聞かされる

・・・・・・ああ、想像するだけで地獄です。


微妙な関係の人と、なんとなく話さなくちゃいけない状況。これこそがまさに多くの人が苦手な「雑談」です。

 

『・・・・・・ああ、想像するだけで地獄です。』(笑)

この一文を読んだ瞬間、あまりに分かり味が深すぎて思わずうんうんと頷いてしまいました。

 

ともあれ、関係が深くない人との「雑談」って、なんか上手くできなくてもどかしい(苦痛な)んですよね。

そもそも仕事しかしてないワーカホリックには雑談するようなネタなんかないし、ガチ技術屋なんでお相手の話にうまく乗って楽しく会話を続けるということがどうにもうまくできないのです。会議の冒頭のアイスブレークくらいなら何とかなってる気がしてるんだけど・・・自分で思っているだけかな(悲)。

 

ともあれ、本書では、「雑談」を上手に行うやり方について、始めに基本的なルールを挙げた後に、シチュエーション&テーマ別に説明しています。

何に気をつけるべきかのポイント、ダメな例、良い例を具体的にあげて解説しているので、とても分かり易いです。

 

シチュエーションは、大きく以下に分かれていて、それぞれのシチュエーションごとに10個程度の具体的なテーマを説明しています。
・初対面編
・知人/飲み会編
・職場/ビジネス編

どれも、私が苦手とするシチュエーションなので、とても参考になります。

 

各シチュエーション内では、個々のテーマについて、先にも書いた通り、具体例を交えながら、何がダメなのか、何が良いのか、どう実践すれば良いのかの解説が付いているので、雑談下手な私でも何とか実践できそうな気になります。(そして、自分が如何にダメな例をやらかしてたのかに気づき、穴を掘って埋まりたい気持ちになりましたが・・・)

例えば、「応えやすい質問2」というテーマでは、
 × :「なぜ(WHY)」と理由を尋ねる
 〇:「どう(HOW)」と状況や気持ちを尋ねる
と、NG行為とOK行為が整理されています。

 

例として「電車で寝過ごした際の会話」が挙げられているのですが、そこで「なぜ?」と聞かれても困りますよね。

「飲みすぎて」とか、「疲れてて」とか、大した理由なんてないんですから。下手をすれば、詰問もしくは非難されている様に感じて、話が続きません。

それよりも、「どこまで寝過ごしたのか?」とか、「途中、一度も目が覚めなかったのか?」、(終電だった場合とかなら)「その後どうしたのか?」とかを聞いた方がよほど話が続きます。

この様に、例を交えての解説なので、非常に分かり易いです。(実際にはもっと丁寧に解説されています)

 

まぁ、分かるのと実践できるのとは違うので、私自身が類似のシチュエーションに遭遇した際に、うまく質問できるかは分かりませんが、少なくとも「なぜ?」を聞く愚行は避けれるとは思います。それだけでも、いままで地雷を踏み抜いてきたのと比べれば、即死しなくて済むだけ大進歩です(次元が低くてごめんなさい)。

 


ともあれ、「雑談」の目的「人間関係の構築」にあるのであり、「会話を通じて、お互いの警戒心を解き、スムーズで円滑な関係にシフトすること」なので、話の内容は、はっきり言ってどうでもよい」「無理におもしろい話をする必要はありませんし、ましてや『結論』や『オチ』なんて不要です。むしろ、あってはいけないもの。」と言い切られている点に救われ(?)ます。

 

いやー、なんだか「雑談」の場で何とか面白い話や楽しい話をして場を盛り上げなきゃと緊張してしまうタイプなので、中身のない話をするのに抵抗感があったのですが、それはむしろ逆効果というか、やってはダメなことなんだと知って、今後は緊張しなくて良いんだ、と肩の荷が下りた気がします。

 

また、「雑談は会話のラリー。とにかく続けば良い」と書かれていて、なるほど!と思いました。

でも、そのとにかく続けるのが難しいんだよなー・・・とも思うのですが、本書では、シチュエーション×テーマとして、様々なテクニック(基本ルール7つ+36種類のテーマ)が書かれているので、これらをちゃんとマスターしたら、確かに雑談の達人になれちゃうかも、と思いました。

まぁ、まだ実践してないのでどうなることかは分かりませんが、まじめに読み返して、少しでもぎこちない「雑談」を減らしたいと思いましたです。


ということで、もし「雑談」は苦手なんだよなー、と言う方がいらしたら、一読する価値はある本だと思います。

もちろん、類似の書籍は山ほどあるので、この本でなければいけないということはありませんが、とても読みやすく、ポイントが整理された本なので、個人的にはお勧めできると思います。

 

それでは、また。